中学受験の物語文の問題を解くには
登場人物の心情･様子、行動の理由を読み取り、
情景、状況の効果を理解し
最終的に主題が分からなければならない。

物語に於いて、
喜怒哀楽を表す表現は
"うれしい"、"悲しい"という単語ではない。
"うれしい"事がわかる表現を見つけるためには
語彙力が必要である。


例えば、なぜ"うれしい"事がわかるのか、本文中に
根拠となる文章なり状況なりを見つけなければならない。
意訳したり行間を読んだりせず、心情を表している箇所から
類推しなければならない。

過去問をやっていて難しいのは
問いに記述で答えることだ。
登場人物の複雑な心情は
やがて何かをきっかけに変化していく。

なぜそういう気持ちなのか、
なぜ変化したのか
心情が複雑なら
それを分析する文章も複雑だ。
よりよい文章を書こうと模索しているうち
時間はどんどんすぎていく。
他者を理解したことを
複文、重文の無駄のない文章でまとめなければ
採点者に伝わらない。

あるいは"思う"とは、
願うなのか、感じるなのか、決心なのか
限られた時間内で
的確な表現のできる小学生が
少なくないことに
感嘆せずにはいられない。

考えてみると
複雑な心情とは言っても
普遍的であるのかもしれない。
だからこそ、物語から追体験ができるのだろう。

それにしても、現実の世界では
相手の気持ちが読み取れないことが多すぎる。
否、分かっていながら、、なのか･･･