「今日、オレは勝つぜ。」
「オレが１位を取るから、お前は２位を取れ」
「なに言ってんだ、こっちが１位を取るんだ。
　オマエ達は４等と５等だよ。」

いいなぁ、こういう会話、好きだなぁ。
アニメの主人公たちの会話みたいに非現実的でいて
実は本人たちは至って本気なのだ。

運動会の徒競走で、着順によって赤組と白組に点が入るので
同じ組同士のランナーが１・２フィニッシュを決めることが理想的だ、
という会話なのだ。
しかも、全員が１位を取るつもりで話している（笑）

徒競走では、タイムの近い同士でエントリーするので、
ゴールに大差が出ない。
最後の２組ともなると、全員がリレーの正･補選手という
つわもののエントリーになるので
陸上大会のファイナルのようなワクワク感があるのだ。
もちろん、選手は足に自信のある奴等ばかり。
自信があるから、当然１位を狙っている。
お互いのタイムを知っているので、それぞれ思惑もあるのだ。
５年目ともなると、メンバーもだいたい顔なじみ、いわゆる、ライバルだ。
「今日、オレは勝つぜ。」
いいなぁ、好きだなぁ。

　　　　　　　*　*　*
私は、時々、勝敗についての記事を書くので
勝ち負けばかりにこだわっているお母さんだと
誤解されると困るのだけれど（笑）
決してそういうわけではないのですよ。

着順を決めない学校もあるらしいけど、さすがに、気が知れない。
人それぞれ、得手不得手があって、
運動会が本当に気が重い人だっています。
そういう人に、勝負を強いるのは意味がないでしょう。
前を向いて挑むことこそが立派です。
でも、腕に覚えのある者同士なら、
競い合って、もっと腕を磨くことができるのです。

自分よりはるかに強い相手に勝つつもりでいるのを見ると
よっぽどおめでたいか、あるいは、
事態が分かってないとしか思えないときもありますが（笑）

でも、どんな勝負や競技でも
挑戦する子供たちは、真剣です。
真剣な子供たちに、勝たなくてもいいよ、なんて、
どうして言えるでしょうか。
私は子供を持って、そういうことを教えられ、
感動させられるのです。
負けて、悔しくて、次は勝つぞ、その繰り返し。
好きなことだから、負けても、負けても、もっと上を目指そうよ。
「今日、オレは、勝つぜ。」
ガンバレ！

ちなみに、去年病み上がりで出られなかった｢勝つぜ｣宣言の彼は、
勝ちました！(ボクちゃんじゃないよ)